月面wi-fi

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NASAとの共同開発

地球と月の間で「上り19.44Mbps、下り622Mbps」の伝送速度を達成!

月探査機「LADEE」は月面の大気や塵を調査する探査機で、2013年9月6日に打ち上げられた。LADEEに搭載されたレーザー通信システムLLCD(Lunar Laser Communication Demonstration)は、月から地球までは622Mbpsでデータを伝送。地球から月への速度も19.44Mbpsを達成した。地球から月へのアップリンクにおけるこの伝送速度は、これまでの無線信号による通信を4,800倍上回るものです。
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難易度が高い月面との通信

地球から月への高速データ通信は、距離の問題だけでなく、大気中を通すことで、難しさは格段にあがります。乱気流によって光が屈折し、信号の受信機側で急速なフェージング(受信レベルの変動)や、ドロップアウト(情報の欠落)が発生する場合があるためです。
1968年のアポロ8号では、画像を送るのに数日間かかった。LLCDでは、同様の画像を1秒間に数百枚送ることができるそうです。

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数打ちゃ当たる作戦

LLCDの実験では、ニューメキシコ州、カリフォルニア州、スペインの3カ所の地上局に置かれた複数の望遠鏡を使って、月へのアップリンク信号を送信した。
信号は、データを赤外線の符号化パルスとして送信できるレーザー送信機を通じて送信された。その送信出力は、4つの望遠鏡を合計して40Wでした。

40Wの信号のうち、月側の受信機に届くのはその10億分の1にすぎない。
しかしそれでも、信頼できる通信に必要な信号の10倍はあるとのこと。

月へのデータ伝送に用いられた複数の望遠鏡は、それぞれ異なる空気中を通して光を送信するため、
光が大気から受ける屈折効果もそれぞれに異なります。
そのため、そのいずれかが月側の受信機に届く確率が高まる計算になります(状況により最適な地上局が選択されます)。

仕組みとして、月の周回軌道を回る探査機側には望遠鏡が搭載されており、地球からのレーザービームを光ファイバーに集めます。
そして光検出器によって光パルスが電気的パルスに変換され、それがさらにデータへと変換される仕組みです。

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火星でもwi-fi

火星では、火星を周回するNASAの火星探査機、「マーズ・オデッセイ(ODY)」と「マーズ・リコネッサンス・オービタ(MRO)」と、ESAの火星探査機「マーズ・エクスプレス(MEX)」の3機を介した通信が行えます。
通信はODYを介した場合で最大毎秒256キロビット(256kbps)、MROを使用した場合で最大毎秒2メガビット(2Mbps)の速度で行えます。
こちらは、レーザーではなく電波で行います。
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火星wi-fiの費用は?

火星との通信の際に掛かるお値段は、
火星には、まだ通信システムが存在しないため、火星のオドュッセイを介してするしかなく、
短いメッセージを送るだけであれば、テキスト1通5円です。

もっと多くの通信を行うために帯域を上げてしまうと、大変なことになります。
1分の電話が約2万1000円。
平均的な分量のE-mailも同額の2万1000円。

ユーチューブで高画質の動画を4分程度見ようと思ったなら、約372万円掛かります。

月と火星の距離

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今後の展望

LLCDに続いて、さらに大規模かつ高性能のプロジェクト「LCRD」(Laser Communications Relay Demonstration)が計画されています。
LCRDは2017年に打ち上げ予定で、通信技術のさらなる実証実験が行われています。

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